Cisaraghi

GOのCisaraghiのレビュー・感想・評価

GO(2001年製作の映画)
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原作を読んだかどうか定かではないまま観始めたのだが、あ、やはり読んでいた、と途中で思い出した。原作は私にとっては大きな意味のある読書体験で、いわゆる在日韓国朝鮮人の人たちに対する無知無理解、韓国朝鮮に対する無知を啓いてくれるきっかけになった一冊。小説の持つ力をあらためて知る経験でもあった。そこから、前よりずっと韓国文化に親しむようになった現在に至るまでをふりかえって感慨深かった。

山崎努さんはインテリ東京人ぽさが隠せない感じがして朝鮮半島出身の凄腕ボクサーには思えないとか、大竹しのぶは大竹しのぶ以上ではないとか、物足りないところはあったけれど、窪塚洋介は主人公その人以外の何者でもないし、今と見た目ほとんど変わらない柴咲コウ(この時弱冠20歳!)の女子高生っぽい喋り方もリアル。原作者の金城一紀氏が柴咲コウをイメージしていたというだけあって、こんな人だったのかという説得力があった(この女の子のことは何となく記憶にあった)。走る山本太郎、チョイ役の若い萩原聖人、同じく今は亡き大杉漣も感慨深い。キアヌリーブスとブラピはちょっとクドカンが過ぎたかな笑。
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