青二歳

大忍術映画 ワタリの青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

大忍術映画 ワタリ(1966年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

実写の特撮映画ですが66年当時の東映アニメーションのスキルが一応使われている並びでここにmark。東映京都班が特撮に挑むなんて…
白土三平が大激怒したらしい作品。まぁ怒るのもムリはないなぁと思いますが、何故かフランス台湾でヒットしたらしい。カラーフィルムによる特撮など、東映がTVドラマに新ジャンルで進出する足掛かりとなった作品だそうです。このヒットを受けてTVドラマ“赤影”が作られる運びになったと思えば、これも悪くはない出来ではないでしょうか。
ただ好みで言えば、東映特撮なら50年代にモノクロで撮った実写特撮映画(“猿飛佐助”とか)の方がワクワクした…今作はちょっといろんな事やろうとして安っぽく感じます…そもそもフィルムがTVっぽいので、シネスコサイズで見ると妙な気分。80年代のTVスペシャルと言われても信じます。66年ですよ。斜陽になりかけているとはいえ、50〜60年代の日本映画黄金期にあって、まだまだ名作が生み出されているこの66年にこの質感…この出来栄え…
ウルトラマンのテレビ放映が始まって、時代は特撮だTVだ!と焦っていたのは分かりますけれども…いや絶対50年代の特撮の方がカッコよかったってば。

そして何よりキャストだれも分からない…66年の東映なのに大友柳太朗くらいしか分からない…TVドラマ部門のスタッフが中心になったようなのでキャストもその辺で揃えたんでしょうか。大友柳太朗を逆さ吊りなんて誰か止めなかったのか!笑っちゃいましたけども。
自分は東映はまだまだカバーできていませんが、東映ファンの人でもわからないんじゃないかと思うくらい本当に知らない人ばかりである…東映城のお姫様はいずこ…
青二歳

青二歳