コーイチ

夜、鳥たちが啼くのコーイチのレビュー・感想・評価

夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)
2.5
不遇の作家、佐藤泰志原作映画!
城定秀夫監督による味付けで、佐藤泰志作品に新たな風味が!

他のユーザーの感想・評価

がんつ

がんつの感想・評価

3.6
【 内容 】
付き合っているわけでもない
男女が、半同居生活を通じて
過去と向き合うドラマ映画🎦

【 感想 】
“お前にはコンプレックスが足りない”

『草の響き』『オーバーフェンス』の佐藤泰志が原作。
『愛なのに』『女子高生に殺されたい』の城定秀夫が監督📣

慎一(山田裕貴)が
「お前にはコンプレックスが足りない」
と助言されて、怒り狂うシーンを観て
「やっぱり佐藤泰志の原作は裏切らんなぁ☺️」
と満足しました。
そんな感じで、他作品と同様に過去のトラウマや自己嫌悪を扱った作品です。

印象としては、城定秀夫監督の色なのかもですが、後半が予想以上に楽観的でPOPな内容となっていました😳

佐藤泰志の他作品は「これから幸せになれそう」といった雰囲気で、ベクトルが上向きになった印象。
しかし本作は、ベクトルが上向きになったどころか「もうこれ幸せやろ...」と思ってしまうような展開で、正直思っていた感じではなかったです。
それはそれで良かったですが😌

“そう考えただけで良いじゃないか”
そう思えたら、幸せになれるのかも。

本作は本当に、良いものでした!
ベッドシーンの魅せ方が最高!!
まりかちゃんエロっっ😍

佐藤泰志作品がいつも題材にする不器用な人たちに、こっちも苦しくなる…
しちみ

しちみの感想・評価

3.5

むむむ。想像していたような内容じゃなかったな🤔
山田裕貴ってめちゃくちゃ良い人だと思ってるんだけど、こういうヤベー役めちゃくちゃ似合うんだよな😂笑

私は母親が男中心の生活をする人だったので、子供がアニメを見に離れた隙におっぱじめるシーンくらいからコラっ💢💢って本気で思っとりました。
主演2人に助けられたかなという印象。可もなく不可もなくです。
山田裕貴のダメ男ぶりが何ともリアル。芸能やスポーツ以外にネットの登場で成功が身近に感じられる昨今、夢から抜け出せない不器用な人間を見事に演じていた。松本まりかも見事だ。妙に色っぽいが下世話で嫌味なエロさを感じない。憂いしか感じない。人に裏切られ、人に傷付けられ、自ら傷付き、ズタズタな男女が出会い、くっつきすぎずも、淡泊ではない、絶妙な距離感を、少しずつ歩み寄るリアリティ。だからこそ、ある夜の濡れ場の、エロさといったらない。臨場感あるから。性欲を満たすというよりも、互いの欠陥を補う行為に似ている。だから、いやらしくない。
救いようのない自己嫌悪の世界、そんな日常が重苦しくもあるが、それでも生きる細やかな希望が感じられる、成功だけが幸せではない、自分の欠陥を産めてくれる誰かがいて、自分も誰かの欠陥を埋める存在でいれる幸せ。うん、そんな存在意義って大事よなって感じた。
※当記事の著作はROCKinNET.comに帰属し、一切の無断転載転用を禁止しておりますので、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。
かくわ

かくわの感想・評価

3.5
まだ2月にして今年3本目の城定秀夫監督作品。

夜ってこんなに綺麗だったけ、と思わせる青色と、その下に住む2人の男女の物語。
成功や幸せというあやふやものに振り回されがちだけど、一歩ずつ歩けば良いと思うの。

原作ものとは知らなかったけど、徐々に明かされていく2人の過去と接点が良かった。

2023-038-033
ミナ

ミナの感想・評価

3.0
エロなし城定
まあそこは置いといて、
ストーリーにまったく刺さらず
「そこのみにて光輝く」がらみなのに
ドロドロなし
このタイトルってそんなん想像したじゃない
あっさり城定
逆にそんなふつうな空気狙いなの?
松本まりかが前塚本くんとの濡れ場がすごく
セクシーだったので城定作品でどうなるか
観てみたかったけどそこまで。
ストーリーもダラダラしてて特に。
タイトルにはいってるのにうっかり。
大の鳥苦手を忘れていた😅
しかし後輩の彼女、元カノ?と浮気しても
離婚する?子どもまでいるのに。
15/2023
mity

mityの感想・評価

3.5
今を健やかに過ごすためにふたりが決めたことだから、きっとあれで良いんだと思う。歪でも普通じゃなくても、心に空いた空洞を埋めるには、互いが必要で。それは、小さな身体で精一杯のシグナルを送っていたアキラにとっても、同じだったと思う。

行き場のない苛立ちを他人にぶつけ、物に当たり、自分は泣くことしか出来ない慎一。その何とも身勝手な行動に、恋人が我慢できないのは当然だと思った。嫉妬深い男の物語を書いては破り、また書いては破る。吐き出しても吐き出しても無くならない自分に対する憤り。そんな苦しさを抱えた慎一の元にきた裕子もまた、どうしようもない寂しさを抱えていて。アキラが寝た後に家を出ては、酔って帰ってくる裕子。母屋とプレハブと、その距離の分だけ互いに踏み込まないふたりの間の空気が揺らいだ瞬間、互いの体温と共に求めたのは、安心感だったように思った。

裕子の離婚の経緯が、偶々そうなってしまったとしても、慎一に対する当て付けのようで、何か裕子にとばっちりがきたように感じてしまった。裕子が離婚届にサインをした時、その向かいで不機嫌そうな表情を浮かべていたのが、印象的だった。

きっと長くは続かないだろうふたりのこれから。でも、そこに仄かな光をみたのなら、それはふたりにとってきっと正しい。そう思える優しいラストだった。


#130_2022
TKHR

TKHRの感想・評価

3.6
気になっててU-NEXTで鑑賞。
こういう雰囲気の映画結構好きかも。
松本まりかが結構セクシー。
碧

碧の感想・評価

3.5
原作未読。

相手役も監督もあまり得意ではないけど、山田裕貴見たさで。
歪な関係を繰り広げる男女のストーリーとか好きな役者じゃなきゃ観れない。

夏の終わりの設定を、服装や花火大会よりもエアコンや扇風機など一切映さないことで身体にじっとりまといつく夜の暑さと2人の関係をリンクさせ見せていたのは上手いなと思った。

破壊衝動を抑えられない、鳴かず飛ばずのダメ男小説家・慎一を演じた山田裕貴がとても新鮮だった。
これまでのような、言葉で安易に説明のつく役柄ではなく新境地だったことだろう。

タイトルの「啼く」
泣くでも鳴くでもなく、啼く。
一羽がないたら、つられて他の鳥も次々なき続ける様子だそう。
まさにあの2人そのものだった。
近所で飼われていた尾っぽの長い鳥たちが夜毎啼く姿から、朝になり日常の2人に戻る流れ。
作家と脚本家の表現力の手腕が冴え渡っていた。

山田裕貴、2段飛ばしぐらいでステージ上がったなと思えた、色んな意味で感慨深い本作だった。
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