ゆうたむ

ブロンドのゆうたむのレビュー・感想・評価

ブロンド(2022年製作の映画)
3.0
どんな女性の中にも少なからずある苦痛を描くには、マリリンモンローに演じてもらうしかなかったのでは。

若さや性を引き換えに何かを得ることや、流産、母親の役割を背負うことについて、私含むそこらへんの女性達が誰でも1度は考えることだと思います。

流産したシーンも、他のシーンと並びかなり辛い。
でもノーマ及び主演女優さんが私の気持ちを表現してくれている、本当にこうなのよ、もちろん流産なんて珍しいことじゃないよ、でも本当にこういう苦しみを味わうのよ。
と、どこか寄り添ってもらえたような気持ちになり大泣きしました。

でもそこらへんの女をモデルにしたところで、光を浴びないまま我々女たちの中にモヤモヤが蓄積されていくだけ。
マリリン程の器量がある人物に、俗な悩みを託すことに意味があったのではないか…。
そういう印象を受けました。

胸糞が悪い、死者への冒涜だとも言われる映画だけど、これは案外極端に描かれてるわけではないと思うの。
事実、この世の綺麗な女性だけが感じる理不尽さは存在しててそれが描かれてるだけで。
こんなにぎゅっと詰め込むから批判されちゃったのかな…

ちょっとフェミニストっぽい感想になってしまいすみません。男性ももちろん大変。性別どうこうではないこともたくさん。
でも若い女が通るこういう道が実際にあるということを。
ゆうたむ

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