おたね

スマイルのおたねのレビュー・感想・評価

スマイル(2022年製作の映画)
4.3
初アメリカ映画館での鑑賞。

ジャンプスケアが多過ぎて、目と耳を覆ったり微妙に声が出る瞬間が多かった…
でも、キャッチーな「笑顔」とあまりに怖くて良いサウンドエフェクトで、トラウマのフラッシュバック的な演出が秀逸。パーフェクトブルーのような、主人公が現実と幻想に入り混じって困憊していくかんじ。

ただ、あとから日本語解説を読んでも結末としてはそこまでスッキリしなかったかも。一番の山場の演出では、邦ホラーのいいところも悪いところもあるような感じ。
だからこそ、ビックリする感覚を引き算すると、「笑顔」に集中しすぎていて展開のパターンは一辺倒ではあった。(それが印象深さでもあるけど)
姉妹の子供とか、録音に入ってた音声とか、いくらでも伏線は回収できそうなのに。そういうのも全部ほったらかされてしまってて、うーん。
臨床心理士(?)としてのキャラクター性も活かしきれていないという指摘もあって、そうだよなあって思った。話の起きる現場としては納得はするけど。

やはり「恐怖」ていう感情にコミットするなら、絞った印象でどこから来るかわからない驚きが一番効果的なのかなあ。
じわじわわかりきってる系ホラーもあるにはあるけど、疲れてしまうし。そういう意味ではヘレディタリーはそこのバランスすごく良かったかも。
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