このレビューはネタバレを含みます
ゲイが主題かと思ったが、鑑賞後に心に残っているのは鈴木亮平と阿川佐和子のやり取りが多い。真っ直ぐ愛することの豊かさを鈴木亮平の役者としてのハンパない技量で表現していて圧倒されるし涙が止まらなかった。特に最後のやり取りは何度も思い出してしまう
同性愛の表現に関しても、作り手の理解と勉強がよく現れた作品で、日本でこのレベルの踏み込み方で同性愛映画が撮れるのかと驚いた。特に鈴木亮平の、親しい人の前でだけフェミニンな仕草が出るのがリアルだったし、関係性の中で阿川佐和子の前でも少しずつその自分が出てくるのが良かった。
メタ的だが、鈴木亮平と宮沢氷魚がかなりリベラルなバックグラウンドであることもあり、各種メディアのインタビューに同性婚を後押しするようなコメントをしているのが本当に嬉しいし、これが2023年のいま公開されていることに強い意味を感じる
ドキュメンタリータッチな撮り方が個人的にはすごく好きだったし同性愛者のリアルという感じでよかったんだけど、レビュー見ると酔ったという人もチラホラいて勿体無いなとも
