タカ

オカルトの森へようこそ THE MOVIEのタカのレビュー・感想・評価

4.0
「殺すか殺されるかアンタらどっち?」

嗚呼、モキュメンタリーを観てる〜〜
と安心できる白石晃士監督作品
7月海外ホラーにモキュメンタリー物が複数あり、その違和感たっぷりさにそんな杜撰ならやらなければ良いのにと思っていた不満を見事に吹き飛ばすような内容だった
加工されているのは確実だけどワンカットにしか見えないシーンが多く
どうやってるんだろうと鑑賞しながら頭の中に疑問がいっぱいだった
ただ残念なのは手持ちカメラ視点がほとんどで建物に設置された定点カメラ視点等がほぼ無かったこと
視点が変わり映えしないと思ってしまうから、ちょっと中弛みしてしまう感がある
移動が多いストーリーなだけに視点移行の説得性を持たせるのが難しかったんだろうな
『カルト』の延長線上にある作品だっただけに比較するとそちらの方が巧いなと感じてしまう
まあ無茶苦茶やってる世界の広がりが楽しいのだけどね

『オカルティズム』を超える傑作
霊体ミミズに霊体クラゲ
まさに『カルト』だ‼️
霊能者・ネオもとい霊能者・名無し
そしてカルト教団の影
構成がまんま一緒
好きですよ、それ❗️
怪異が起こってからの市川の頼もしさと正義の味方(江野祥平)の登場に頬は綻ぶ
楽しい❗️
そもそもそれ以前の会話の掛け合い(「監督歴は長いですけど…」など)だけで笑っていただけにアクションが加わるだけでその楽しさは倍増する
霊体を物理で制圧できるという設定がゲーム世界のように感じられて面白い
江野さん最高❗️

白石ユニバース encount 阪元ユニバース
そんな未来が見たい
阪元作品出演の伊能さん&茶谷さんが今回登場して格闘アクションを繰り広げただけに
両監督のクロスオーバーを期待してしまう
もしそうなったらジャンルは何なのだろう
それこそ阪元作品にホラーとアクションを融合した『黄龍の村』があっただけに
可能性はゼロじゃないんだよなと思ってしまう
実現してほしいなぁ

結末のぶっ飛び
完璧にあの映画ですね
宇野祥平さん主演のあの映画
それまでのすべてをぶった切る潔さがある
今まで積み上げたものは何だったの?とぶち壊される最後
そんな唐突さもクセになってきている

いい加減コワすぎシリーズ観ないとなぁ
白石ユニバースをもっと学ばなければ……

(おまけ)
『訪問者』って短編作品だったんだ
鑑賞後にポスターを見て初めて気づいた
何か伏線何だろうなと思っていただけにそれで腑に落ちた
確か『オカルティズム2』のサブタイトルに"赤い光"というフレーズがあったと気がするので一応連携しているんだろう
細かいところも抜け目なくて面白い
タカ

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