このレビューはネタバレを含みます
決めつけも共感も、当の本人の真の感覚には辿り着けないどころか、透明化してしまうんだな
わかろうとすることは、場合によっては断定的で、理解されない・否定されることくらい暴力的なんじゃないかなと思った
いろんな考えが出てきて、私自身共感できるものもあった(特にあっちゃん)けど、その時も主人公は透明化されているように今となっては思う
主人公の側からの「わかる」はあっても、このお話の中では結局主人公の持つ(持たない)感覚は存在しないことのように扱われている場面がほとんどですごく辛く感じたんだけど、その感覚をもって選んだ選択(みんなの前で自分のことを話す)とか、チェロをやめると伝えたことで少しだけ主人公の身の回りが変わったのが(特にお父さん)、ちゃんと透明じゃなくて存在することが証明されたような気がして、ほんのちょっとだけ心が楽になった
勝手に干渉してごめんね
