耳元で優しく「ありのままでいいんだよ」と囁いてくれる、そんな映画でした。
一部の価値観や人生観が理解されない苦しみと、そんな中でも自分の理解できる人がいるから大丈夫と伝えてくれます。
でも忘れてはならないのは、価値観や人生観は置いといて、どう言う形であれその人の幸せを願っている人がいて、その人も人知れず責任や不安を抱えているということだと思います。
その人への感謝と愛情を忘れずに、耳を傾け、歩み寄る。そして自分のことは正直に伝える。
伝えることに不安なき世界はそこから始まるのだと思いました。
余談ですが、個人的にはかすみのお父さんに感情移入しました。
お母さんにとって自分が1番の男じゃなかった、娘の夢を実現させられなかった、その負い目を感じつつ、家族の幸せを願い我慢しながら働いた結末が鬱という結果だと考えると、胸が苦しくなってしまいました。
でも最後は前に進んだようでホッとしました笑
あと画角がいちいち綺麗だなぁと
最後の走り出すシーンは世間から逃げるかすみから、目的に向かうかすえの第一歩と伝わってきました。