新宿K'sシネマで3回目の鑑賞。
栗城さんの遠征に寄り添った松本監督と岸さんだからこそ描ける作品。
これ以上なにも足せない、なにも引けない究極の映画。栗城さんへの想いは誰も触れられない。編集できない。セリフは少ないが、アンタッチャブルの強靭さがある。
俳優休止中の小橋賢児さんは友人だった栗城さんのために演じられた。たったひとつのセリフが、まるでそこに栗城さんがいるような、まるで栗城さんが一瞬だけ生き返ったような魔法にかけてくれる。ご本人の演技力もあるが、栗城さんの魂が乗り移ったに違いない。
もともとはドキュメンタリーの予定だったが、フィクションにしたからこそ、栗城さんへの想いが強化された。
映画は魂を運ぶ大河であり、その魂は観客のなかで輪廻する。