J四郎

バッドサンタのJ四郎のレビュー・感想・評価

バッドサンタ(2003年製作の映画)
4.1
エルフ~が良いクリスマス映画ならこっちは黒いほう。
悪いサンタ(?)が楽しめるブラックコメディ。
製作にコーエン兄弟が関わっている。

ビリー・ボブ・ソーントンが主演で、この人は最近ではテレビドラマの
ファーゴで存在感抜群の殺し屋をやっておりましたな。
主人公は泥棒でクリスマスの時期になるとサンタの仕事をしつつ
ショッピングモールに狙いをつける。
相棒は小人症の黒人で彼はエルフの仕事でサポートする。
体のハンデも武器にしつつ頭脳労働担当だ。

主人公は酒と女に目がないクズ野郎でサンタのコスプレのまま
女とヤりまくる最低な悪いサンタ。
完全に負け犬人生を歩んでいる俺のお友達みたいなヤツ。
これは家族で見ない方がいいクリスマス映画ですな。

そんな彼がデブで頭の弱いいじめられっ子と出会い
彼の家に居候し始める。
この子供、すごい名前しております。
次第に打ち解け、いじめっ子をボコったり(大人として最低だが)
いじめられない為の反撃方法を教えたりする。
世の中は不公平だ、必要なものは奪い取れ。
いじめるヤツはタマを蹴り上げろ!と父親のような教えもあったり。
主要人物はよく見ると社会的弱者ばかりだ。
やってる事は褒められないが、それでも力強く生き抜いている。
ラストが最高で笑えるし感動もできる。
(感動できるかどうかは人によると思うが)

初めて観たときはコレはどういう展開になんねん?と
予想し難いストーリーで面白かった。
クリスマス映画の中でもかなりお気に入りの一本。
コーエン兄弟が絡んでいるためかオフビートなギャグが満載。
分かりやすいギャグではないが、個人的にはツボでした。
誰にでもおススメできる映画ではないけど、一味違った黒いクリスマス映画です。
J四郎

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