のび

バートン・フィンクののびのレビュー・感想・評価

バートン・フィンク(1991年製作の映画)
4.2
この物語は、ひとりの才能あふれる劇作家の若者が、邪悪な存在に触れ続けてしまったことで、その邪悪さにからめ取られてしまった物語と言える。ひとりの才能あふれる劇作家バートン・フィンクは、永遠に凡庸の枠に閉じこめられてしまった。もう二度とそこから出られることはないだろう。

筆が進まずに苦悩するバートンは、三人の男たちと出会う。三人の男たちは、みな親切そうな表情を浮かべているが、その顔の下に冷酷さや残忍さを隠し持っている。あるいは邪悪さとも言えるだろうか。バートンは三人の男たちの邪悪さに少しずつ冒されて、その才能を削り取られ、激しく損なわれてゆく。この物語は、その過程を描く。

そういう意味で、映画『バートン・フィンク』は、非常にグロテスクで後味の悪い一本だ。