めちゃくちゃ好き！
原作のドン・デリーロの言葉の数々が面白いし、カメラ割り、色合い、シチュエーション、登場人物、もう全てが好み。ダニー・エルフマンの劇伴も加味して、所々、80年代後半辺りの娯楽映画感(スピルバーグ、ジョー・ダンテみたいな)も感じるし、車がスローモーションで飛んでくシーンは『フェリスはある朝突然に』みたいだった。原作は1993年に書かれてるけど、この映画は明らかにコロナ禍の現代(ウイルス、放射性物質等)に合わせていて、大人達の恐怖や不安の描き方が独特、でも子供達はあっけらかんとしていて良き未来への象徴。シミュレーションセンターの青年の台詞「僕なら見えない敵にビクビクせず精一杯好きなように生きますね、こんなデータが出ていても、人生を楽しんでいいんです」が、何気に映画全体のテーマだったような気がする。
