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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥのDrKのレビュー・感想・評価

4.2
ある大量殺人鬼とある放火魔の恋の物語。
本作はジョーカーとハーレクインの恋の物語が主軸になっており、サイコスリラー版ラ・ラ・ランドといった感じ。というか途中で明らかにラ・ラ・ランドのオマージュ描写が出てくる。
見る前は「賛否両論=否定の方が多い」と聞いていたので、どうなのか心配だったが、前作のジョーカーの境遇や感情に共感した人なら、本作も十二分に楽しめるのではないか。個人的には終盤まではかなり傑作の部類に入ると思った。ハーレークィン役のレディーガガも役どころ、貫禄十分で、感情移入して見入ってしまった。ただし、前作のようなジョーカーが殺人を行うような描写はほとんどなく、バイオレンスアクションを期待していた人は梯子を外されたような気持になるかもしれない。
ラストまでは普通に傑作。終盤~ラストがあまりにも読めない展開&回想的なミュージカル描写だったので、賛否両論あるのはわかる。
原作未読のまま2作とも見たため楽しめたが、原作ガチ勢からの批判、また批評家からの「囚人がミュージカルで楽しむのはけしからん」的な定型的な批評が否の半分を占めていて、後の半分は最後の結末の部分だと思う。自分は、最後はジョーカーの悪夢のようなIFルートのような気がして、視聴者に解釈をゆだねていると思っていたので、そこまでの減点ではなかった。
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