KUBO

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCEのKUBOのレビュー・感想・評価

4.2
TVシリーズ、劇場版、スピンオフのSSシリーズと、ずっと見続けてきた『サイコパス』の新劇場版『PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』を鑑賞。

前情報を入れずに見たので、ちゃんと完結してるのに新しい劇場版って、どうするのかな(?)と思ったら、シーズン3の2年前の話だと⁉︎

だから常守朱はまだ公安だし、狡噛は外務省特別捜査官だ。

今回の敵は「ストロンスカヤ文書」をねらう武装組織「ピースブレイカー」。「ストロンスカヤ文書」には、シビュラシステムをも揺るがす「ある真実」が隠されていると言う。

かくして、常守朱は久しぶりに帰国した狡噛慎也とバディを組み、ピースブレイカーに闘いを挑む。

Chat GPTが取り沙汰され、AIに管理される世の中が、あながち絵空事ではなくなってきた昨今、この『サイコパス』で描かれてきたシビュラシステムに支配される世界も俄に現実味を増してきている。

本作では、更にAIは”PROVIDENCE “(神)となり、「人間」「AI」「神」と、精神の領域に踏み込んでいく。

「全シリーズを接続するフィナーレを作れ」という命題が脚本・冲方丁には最初に与えられたというのだが、裏を返せば、本作を後から作って全ての伏線が回収されるようにこれまでの作品を作ってきたことにマジで脱帽!

冲方丁、さすがだわ!

シーズン3で犯罪者のようになっていた常守朱は、何をやったのか? 全てが明らかになり『サイコパス』シリーズの空白が埋まる。

謎、テーマ、アクション、おそらく今までの『サイコパス』史上、最高の作品。今まで『サイコパス』をずっと見てきた人には、絶対オススメの作品です。
KUBO

KUBO