オプティマス

あの頃輝いていたけれどのオプティマスのネタバレレビュー・内容・結末

あの頃輝いていたけれど(2022年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

20年前輝いていたポップスターの自分に戻るため奮闘するビンスと過保護の母を持つ引きこもりがちな自閉症ドラマーのスティービー。2人が出会ったことによりお互い止まっていた時間が動き出す。といったあらすじです。
ポップスターだった頃の面影はなく、まだまだ引きずっているビンスですがもう一度有名になりたいだけのキャラかなと思っていましたが、弟の死が関係しています。最後は有名になってチャンチャン、ではなくスティービーと出会い、弟の死と向き合う事で彼の中で過去の話はどうでもいいことですし、敢えてそこを映さなかったのが良かったと思います。2人の友情が1番ですし、温かみのある作品でした。成長出来たのは2人だけではなく、スティービーの母も同じだと思います。自閉症という障がいを抱えて今まで育ててきた訳ですから、他の子どもと一緒では無いと決めつけてしまうのも理解は出来ます。
ぼちぼち楽しめる作品ですし、公的にも高評価になるのではと思いますが微妙な所も多かったです。
前半終わりあたりにお店でライブをするシーンがあります。2人のセッションによりお客さんを魅了していきますが、なぜか3曲目を演奏している時に煽ってくる迷惑客が現れます。しまいにはスティービーが演奏している機材を叩きはじめて、逆上しビンスが迷惑ヤローを殴ってしまいます。特に喧嘩屋っぽいキャラでもなかったので突然殴りかかったビンスに違和感を感じてしまいました。それほどスティービーとの信頼関係を築いていたのかもしれませんが、出会って数日か数週間くらいだと思うので、あまりそうは思えませんでした。
他にもスティービーの自閉症や偏見についても納得しづらい描写があったり、さっきも言った通り温かみのある作品には思いますが、脚本に違和感を感じる部分もありました。