待ってました。おフランスのおじさま×マダム×ロードムービー。昨夜の宴の片付けもせずにお昼に起きたけど、ダッシュで掃除洗濯化粧して滑り込み。
美しいよ。喜びも悲しみも怒りも。
余裕のない生活でギスギスに苛立っているシャルル。でも見抜かれていたね、素直でロマンチックな人だって。自分の感情にしっかり対面する人、ありがとうとごめんなさいを伝えられる人は大好き。激動の人生を感情豊かに生きながら、それを物語のように語るマダム。美しさを固めたらきっとこの人になる。娘時代からの青いスカーフは今のマダムにとても似合っていて、瞳の色と溶け合って軽やかにはためいている。スカーフの存在はロマンだ。引っ張り出さないと、どこにしまったかわからない娘時代のちょっと良い青のスカーフを。わたしも思うよ、笑えば1つ若返るし、怒れば1つ歳をとるって。
ストーリーはとてもシンプル。でもそこは重要じゃない。比較でしか幸せを感じられない人生から抜け出して、感情豊かに笑いながら生活をする人生でありたい。もちろんその中には悲しみや怒りも折り込まれているけど、全ての感情は財産だって思ってる。
この映画で音楽の重要さをひしひしと感じた。身体の細胞に染み込んで、胸の中で花咲くように広がる。フィリップ・ロンビを調べてみたらオゾン監督の作品との絡みが多いのね。好き。