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坊っちゃんのnagashingのレビュー・感想・評価

坊っちゃん(1953年製作の映画)
3.0
岡田茉莉子目当て。基本的には配役の妙を楽しむ映画。小沢栄太郎の山嵐、森繁久彌の赤シャツ、浦辺粂子の清など、アクの強い役者たちがピタリとハマる。佐藤允や中谷一郎が喜八映画のごとく血気さかんな学生を演じているのもニヤリ。マドンナが坊っちゃんに好意を抱く脚色にはちょっとノレないが、マドンナにもらった鈴虫の鳴き声がうるさくて(=彼女のことが気になって)眠れない、という描写や、原作にもある氷水代の硬貨など、小道具の使い方、見せ方はなかなかうまい。電柱やら蓄音機やらのせいで明治の地方には見えず。岡田茉莉子のマドンナ(固有名詞)はめっちゃマドンナ(普通名詞)。
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