ノラネコの呑んで観るシネマ

近江商人、走る!のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

近江商人、走る!(2022年製作の映画)
3.1
悪の奉行にハメられ、巨額の借金を背負わされた米問屋を、商売の天才の若者が救う。
通信技術のない時代、市場ごとの相場の違いによる差額で儲けるというアイディアはいい。
しかしキャラクターにどうにも魅力がなく、肝心の二つの市場の相場を同時に知る方法も、こちらの想像力を超えてこない。
同じビジネス時代劇でも「殿、利息でござる!」のような綿密に組み立てられたドラマがあるわけでもなく、リアリティラインも途中で突然アイドルショーが始まったり、最近の「必殺」シリーズ並みのチャラさなので、ぶっちゃけ「これ映画館じゃなくていいよね」と思ってしまった。
悪の奉行のどSっぷりだけやたらと力入ってたけど、あの人も「ワシが法だ!」なんて言うなら、あんな回りくどいことしなくて良くね?