イチロヲ

野良猫ロック 暴走集団’71のイチロヲのレビュー・感想・評価

野良猫ロック 暴走集団’71(1971年製作の映画)
4.0
権力により恋人(地井武男)を奪われたあげく、殺人の濡れ衣を着せられた女性(梶芽衣子)が、仲間たちと共に反権力闘争を繰り広げる。日活「野良猫ロック」シリーズの第5作目(最終作)。

前半部では、脱獄した梶芽衣子とヒッピー仲間の別行動が平行線で描かれる。そして、後半部になると、権力者による火消し工作が激化する。前作に引き続き、奔走する悪役を郷えい治が熱演している。

本作の梶芽衣子は、特段喧嘩に強いわけではない、普通の女の子として登場。原田芳雄、藤竜也、范文雀たちと、男女10人組のヒッピー生活を送っており、アメリカのヒッピー・ムーブメントを直接的に落とし込んだようなキャラクターになっている。

クライマックスでは、西部劇のアトラクション跡地をうまい具合に利用。梶芽衣子が不在になる場面が多いけれど、すべてのキャラクターが立っているので、俳優諸氏のアンサンブルを堪能することができる。
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