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全身小説家のaのレビュー・感想・評価

全身小説家(1994年製作の映画)
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嘘の根底は、リアリズムなんですよ!
とか言っている姿を見て、この人の輝きはサービス精神かな、この湧いてくるサービス精神はモテるな!なるほど思った。

奥さんが出てきた。
やはり、好きだ。

手術シーンまで撮っている!
結果を知っていても、いても立ってもいられない。850g肝臓を取った人間。

「やりたいこと全部やった方がいいよ!不倫だってそう。やるなら上品に激烈に!!」
「ドクターのあれは説得力ではないですね。説得力風なんですよ。言葉には、自分のための表現と人のための表現があるんですね。それが同時に統一されないと、説得力にはならない」

この男……と憎々しい気持ちがあるのに、井上光晴がしゃべれば、どうしても引き込まれる。なんなんでしょうね。


映画見て、埴谷雄高を見ていたら、実家にあった文学全集の井上光晴を思い出してきた。歴史と記憶とここまで続く小説の世界が混ざって不思議な気分になった。
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