自分が他人と違うという悩みを抱きながら生きることはいかに辛いか。死にたいほどに生きづらい思いを抱える人物を、新垣結衣、磯村勇斗、東野絢香、佐藤寛太が演じる。表情をアップで写し、感情をまざまざと見せつけてくるため、鬼気迫る様子に目が離せなかった。
個人的には東野絢香さんの演技が素晴らしく、過去のトラウマから男性恐怖症の女性を演じていて、躊躇する様子や台詞の間、仕草が自然すぎて呆然とした。上手いとかそういったものではなく、根っからの役者なのだなと感じた。
調べてみるとやはり舞台で活躍したりと、それは上手いに決まっているだろうと納得。これからもとても応援したい。
稲垣吾郎演じる検事は自分が理解できない存在を認めない。いや、認めるという考えに至れない。
映画として、分かり合うということがいかに難しいかを考えさせられるが、それでも理解できない存在を攻撃するようなことはしたくない。