2023.03.22
King Gnu井口理×馬場ふみか×河合優美。
それだけの情報しか持たずに今回鑑賞です。
歯科医のススメは、職場でも上手くコミュニケーションを取れないが、足蹴しく部屋に通っては話をしたり聞いたり、時々恋人のような行為をする女性・宮子さんがいた。
つかめない雰囲気の宮子さんは、時々不可解な行動をしていたが、ススメは孤独から逃げるように彼女を求める。
ファム・ファタールが出てくる、暗くもなければシニカルでもない現代邦画版ノワール…かな?
場面の付け足しと描写の間引きで不思議な感じを描きたかったのかもしれませんが、それにしてはちょいと難解過ぎだった気も。
なだらかで先の読めないどころか向かう先すらわからない展開に静かすぎる音と、終盤までこれはどうかと思いましたが、宮子さんはススメを誘惑する魔性の女なんだと思えば、最近の傾向的には挑戦的な邦画だと思ってこのスコアにしました。
作品を通して描かれていたのは、ススメの「嫉妬」と「孤独」だったのかなと。
表面的には平気なフリをしていても、宮子さんに会いに行くとなると小躍りをしたり、他者との交流を求めている。
しかし、宮子さんに自分の知らない男の影や、初めて知る友達、食い違う意見があると胸がザワつく。
宮子さんもそんなススメに対して、受け入れるでも拒絶するでもない絶妙な距離感だったので、より不思議で奇妙なキャラでした。
神秘的と不気味、一途と偏執は紙一重ってとこですかね。
なんだか『エヴァンゲリオン』からエヴァとミサトさんとアスカを引いてシンジくんと綾波の心理描写だけにした感じ。笑
井口理は演技ほぼ未経験だから物静かキャラなのかなと思いましたが、終盤感情を吐露できていてまたちょこちょこ演技しそうな感じ。
ミュージシャンには歌うことに集中して欲しい派。