真魚八重子

フェイブルマンズの真魚八重子のネタバレレビュー・内容・結末

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初から列車の衝突シーンに魅入られる、初の映画鑑賞。少年はミニチュアで事故のシーンを何度も再現し、とうとうカメラで脱線する車両をフィルムに収めるようになっていく。三つ子の魂百まで。

高校のお休みデーのフイルム上映会のシーンで、ボロボロ泣いてしまった。
ルッキズムにうるさい世の中だけど、芸術家は相手がどんな奴でも、美しい存在を最大限美しく撮ろうとする。被写体は自分がいじめていた主人公が、自分の美しさに着目して、その瞬間をカメラに収めていることに驚く。そして、フイルムの中の神々しいほど美しい自分に、内面が見合っていないことに動揺してしまう。むしろ、自分を醜く感じてしまうくらいに。

でも、それに気づいた時点で内面の美しさも高まっているのだ。このシーン、ほんとに良かった。

ラスト!お前が?!という一番程遠い作風の人物に、あの役をやらせるとは!最高!
真魚八重子

真魚八重子