「最近のジェニファー・ローレンス主演作にしては、ずいぶん小さくて地味な映画だな」と最初は思った。予告編でも彼女の魅力があまり出ていないように感じられたので、正直あまり期待しなかった。
ところが！ 蓋を開けてみると、とても素晴らしい映画だった。
〝女性のアフガン帰還兵〟というやや意外性のある設定。とはいえ波瀾万丈の半生を歩んできた、というほどでもない。アメリカであれば、そう珍しくはない境遇・・・だと思う。
とはいえ、戦争帰り。当人は肉体的にも精神的にも大きな傷を追っている。故郷の町で、肌の色が違う男性と親しくなる。しかし単なる恋愛感情とは違う〝惹かれ合うもの〟を見つけて、人生を見つめ直すのだ——
この作品の良さはかんたんには説明できない。しかし、だからこそこの描写は優れているのだと感じる。ラストはとても感極まるものがあった。ミニシアター系好きなら、楽しめるのではないかと思う。ぜひ、多くの方に観てほしい。
［ドイツ語吹替音声+日本語字幕］2023/01/16 Apple TV+
