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天使が見た夢のsonozyのレビュー・感想・評価

天使が見た夢(1997年製作の映画)
3.8
1997年 仏 エリック・ゾンカ脚本/監督
原題: La vie rêvée des anges / The Dreamlife of Angels
カンヌで主演の二人が女優賞をW受賞 他

ここにある妙に粗い画像が気になり見てみました(冗談です)。
ゾンカ監督が、実在の女性からインスピレーションを受けたというイザ(エロディ・ブシェーズ)とマリー(ナターシャ・レニエ)の物語。

自由きままに旅を続けているバックパッカーのイザは、友人を訪ねてリールの町に来たが不在。
カフェで出会った男に紹介されたミシン工場で縫製の仕事を始め、孤独で不機嫌そうなムードのマリーと出会う。

マリーが1人暮らすのは知り合いの母娘が交通事故で不在中の広いアパルトマン。イザはそこで同居を始める。
ミシン作業が苦手なイザがクビを言い渡され、やる気のなかったマリーも一緒に辞めてしまう。

ライブハウスの入口で用心棒をやっているバイカーの男2人と出会い、巨漢な男シャルリーと付き合い始めるマリー。
一方イザは、部屋にあった日記を発見し、交通事故で入院中の娘サンドリーヌのものと知り、病院へ見舞い、意識の戻らない彼女を見守る。

サンドリーヌの回復を願い見舞いを続けながら、仕事を探すイザ。
ライブハウスやレストランを経営する女たらしの若手経営者クリスに誘われ、シャルリーは放って夢中になっていくマリー。
それぞれに抱える不安、互いの考え方・行動への苛立ちから、イザとマリーの関係は徐々に悪化してしまう。。

フランス北部のリールは一年中雨と曇天らしいですが、その陰気な空気感と、個性の違う二人のキャラが魅力。
マリーの痛々しさが沁みる読後感でした。
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