寂々兵

恐怖の振子の寂々兵のレビュー・感想・評価

恐怖の振子(1961年製作の映画)
3.8
原作ポー、監督コーマン、脚本マシスン、主演プライスという鉄壁にも程がある年代モノの怪奇ホラーで期待通りの面白さ。白々しいほどの断崖絶壁と古城、悪魔的にゴシックな内装、俗悪趣味極まる中世の拷問器具、サイレントを彷彿とさせる回想シーンの豊かな色調。手作り感満載のミイラにも割とビビった。クルーゾーの『悪魔のような女』に影響与えてそうだなあとか適当なことを書こうとしたらこっちのが後に作られていたとは。惜しむらくはジョン・カー(引くほどの男前)が最初から最後までまったく表情を崩さないことで、せめて終盤くらいはアルジェント映画みたく大げさに目玉ひん剥いてほしかった。
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