さすらいの旅人

震える家族のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

震える家族(2022年製作の映画)
3.2
★暗闇の中に真実が見える
【VOD/WOWOWオンデマンド/配信視聴/シネスコサイズ】

ホラーではなく韓国版エクソシストと思っていたが、家族の崩壊を中心としたオカルト映画と言える。

牧師のソクホと妻のヒョヌ、過去に死んだ長男のハンビョルと残された3人の子どもたち。そこにイサクという少年を施設から養子と迎えるところから物語はスタートする。ハンビョルの死に関する疑心暗鬼がテーマだが、どうも中途半端で分かりにくいのが難点と言える。大どんでん返しに期待したがインパクトは低い。

話は変わるが牧師と神父の違いをご存知だろうか。牧師はキリスト教のプロテスタント系、神父はカトリック系の聖職者とのこと。本作ではプロテスタント教会を舞台として近隣住民との交流が盛んで、悪魔祓いなどとは程遠い世界である。独特の雰囲気と子供たちの行動が興味をひく。しかし、アイデアはいいがせっかくのお膳立てが上手く機能していないのが悔やまれる。