イチロヲ

2300年未来への旅のイチロヲのレビュー・感想・評価

2300年未来への旅(1976年製作の映画)
3.5
現代とは異なる人生観が人々に刷り込まれている近未来、体制側に従事している堅物の青年が、生き方を模索する人々との交流を通して、人生の意味を刷新させていく。姥捨て山ならぬ「三十路捨て山」が存在しているディストピアSF。

主人公は、輪廻転生の儀式(三十路捨て山)からの逃亡者を粛清することを目的としている体制側の人間。そんな彼が、旧史の文化を知るうちに儀式の存在意義に対して疑問を抱き始める。

今現在とは価値観がまるで変わっている近未来での、ヒューマニズムに関する物語。ディストピアを題材にした典型的作品のため、漫画に慣れ親しんだ日本人からすると「あー、こういう話、手塚治虫で読んだ気がするなぁ」なんて思ってしまう。

流線形を基調にしたレトロフューチャーなデザインワークと、チープなピコピコサウンドが非常にカッコいい。MOOGシンセの音が好きな人にとっては、まさに垂涎の作品となるだろう。