東京国際映画祭2022 ①本目
スペインの田舎町に引っ越してきたフランス人夫婦。
風力発電の誘致に反対したことで、隣人から嫌がらせを受けるようになる。
「ジュリアン」で観る者を恐怖のどん底に叩き落としたドゥニ・メノーシュが今回はどんな暴走を見せてくれるのか期待してたけど、いい意味で裏切られた。
どちらかといえば田舎村は怖いよシリーズ。
ドゥニ・メノーシュはむしろ嫌がらせされる側。
それこそ中盤までは下手なホラー映画よりもハラハラさせられるシーンもあり。
有り得ないようなシチュエーションのホラー は楽しんで観られるけど、こちらは本当に有り得そうな雰囲気が恐ろしい。
しかし後半は静かな復讐劇へ。
最初は夫の復讐を止める側だった妻。
でも真に強いのは彼女だったのね。
普通なら耐えられないような状況でも耐え忍び、辛抱強く機会を伺う。
彼女の行動を理解してくれない娘が、最後に母に向けた言葉に泣いた。
何よりもラストの表情と、その演技が素晴らしいので是非観て欲しい。