ルサチマ

WONDER WALLのルサチマのレビュー・感想・評価

WONDER WALL(1980年製作の映画)
3.9
『眠れる森の吸血鬼』を経て、自主映画のカリスマにのし上がった植岡自身をカリカチュアして映画にした今作は、自伝的色味がありつつも、その世界観はやはり怪奇的で、奇妙な造形のキャラクターばかりが登場し、更には植岡自身が最も道化的に映画監督ではない別の植岡を再現してみせる点において面白く、それはレイ・デイヴィスが自身の自伝と称したSF小説『エックス・レイ』で近未来人がレイのもとに取材しにくるという韜晦的な試みをした行為とも重なるように思える。
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