Carly

フリーダム・オン・ファイヤーのCarlyのレビュー・感想・評価

4.1
Tiffにて鑑賞。
爆撃機とミサイルの音が凄まじくて、本当にただ怖くて泣いた。安全なところにいる自分に泣く資格なんてないって何度も思ったけど、無理だった。怖すぎる。
こんな中で人々が生活していることを思うだけで苦しい。2月から彼らのことを少しでも知ろうとTwitterで情報を追いかけたり本を読んだりしてきたけど、まだまだ知らないことがたくさんあった。それと同時にニュースで見たことがあるシーンも。
戦時下のリアルなドキュメンタリー。これを見てもなお、彼らに降伏を促す人間はいないだろう。たくさんの人たちの声の中で、最も印象に残ったのは無邪気に笑う三人の子どもたち。彼らは言う。プーチンなんて消えてしまえばいい、軍人さんにはもっと強くなってほしい。彼らの幼心に染み付いた、"ロシアは敵である"という感覚は二度と消えないだろう。同時に映画の中で言われていた、「いわゆる親露派は高齢者に多い(ソ連時代の栄光を知っている)」ことと結びつけて考察すると、この二国間の関係性は二度と元通りにはならないだろう。今のこの戦争がどれだけ続くかは分からないが、ウクライナは負けさえしなければEU入りは間違いなく進めることができ、晴れて欧州の仲間入りができる。かたやロシアには誰も見向きをしない。(同情した独仏辺りが静かに手を差し伸べるかもしれないが)もしかすると、二つの国の力関係は一転するかもしれない。そのことに気づいていないロシアはやっぱりとても愚かだと思う。
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