カフタンとは、中東・北アフリカで着用されるロング丈のガウンである。
モロッコでカフタン仕立て屋の職人:ハリムと、妻で店を切り盛りするミナのもとに見習いの若い男性:ユーセフが働く
ハリムもユーセフも寡黙で真面目な職人肌だが、視線の先でお互いを見つめている。イスラム世界では同性愛は厳禁らしい。露骨な描写は控えているものの、二人には愛情が芽生えている
かたや、ミナは病に冒されており死期が近い。残された時間のなかでハリムは可能な限り寄り添う。ミナはハリムとユーセフの仲を感じ取っている
カフタンに金の刺繍を、ひと針ひと針丁寧に刺してゆく時間と、死まで大切に過ごす夫婦の時間、ハリムとユーセフの静かな関係…言葉にせずとも理解しあっているこの三角関係が共感できる。