YasutakaOtsuka

TOCKA [タスカー]のYasutakaOtsukaのネタバレレビュー・内容・結末

TOCKA [タスカー](2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

もう一度見る。フィルマークス時間ズレてて遅れて入ったんだけど、映画館入った瞬間のシーンからよかったんだよ。観るたびに表情を変えてくれそうな映画。

2回目。3/9...最終日前日
死に方を選択できるのが、人間。そうか。上映後ポスターよくみたらそこにも書いてあった。そんなこと考えたこともなかった。そう考えていた本人も最後は死に方を選べなかったんだね。
一回目は冒頭見逃してることもあって、理解できてなかったが、菜葉菜さんの居方もすごくよかった。金子さんと菜葉菜さんが死に向かってるとは言っていたけど、菜葉菜さんの役は死に向かってるとも言い切れなかった。する理由。しない理由。を探しているなかで、死に対してもそうなのかなと。ただ消極的な確固たる理由を見つけ、彼と別れ、田舎に戻り、自殺サイトを見ていく中で、人を殺そうとする、積極的な行動への理由を見つけたのはおもしろかった。それは金子さんの役が「人を殺してくれ」と言っている理由がわかってからなのかなあ。妻を殺してしまったこと、同じ状態で死にたい、というか、うまく言えないけど。それを叶えてあげたい、救ってあげたかったのかなあ。それは最後の佐野にも通じるのかな。

生と死のエネルギーがぶつかりあっていた。ただ、生に向かうものがある種死を感じさせ、死に向かうものが生を感じさせていたのが、おもしろかった。

フィルムも最高だったな。観てる中でこれはどういうことなんだろう、と疑問が浮かびながら観れるという、僕にとってステキな作品だった。

佐野の生にすがるあのシーン、最高でした。
YasutakaOtsuka

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