ハレルヤ

離ればなれになってものハレルヤのレビュー・感想・評価

離ればなれになっても(2020年製作の映画)
3.9
1982年のイタリア。デモに巻き込まれた事で偶然にも仲を深めた16歳のジュリオとパオロとリッカルド。パオロが同級生のジェンマと恋に落ちるも、ジェンマは家庭の事情でナポリへと引っ越す。そこからの40年間の彼らの出会いと別れを描いたヒューマンドラマ。

4人の高校生が歴史的な出来事を背景にそれぞれの人生を送る姿を描いたイタリア発の作品。監督はウィル・スミス主演の「幸せのちから」「7つの贈り物」などを手掛けたガブリエレ・ムッチーノ。評価も良いので期待して鑑賞しました。

物語はデモに巻き込まれ、流れ弾により負傷したリッカルドを、その場に居合わせたジュリオとパオロが助けるところから始まります。この件で3人は仲良くなり、青春を謳歌。

そんな中パオロが同級生の美少女ジェンマと恋に落ちるが、ジェンマは父親がいなくて母親も病に伏し、やがて命を落とす。叔母の元へ引き取られ、ナポリへと引っ越す事を余儀なくされる。

引き離されたパオロとジェンマ。ここまでが青春時代で、ここから物語の続きを話すと異常なくらい長くなるのでここから先はご覧になってください笑。

この4人それぞれのエピソードを過不足なく、絶妙なバランスで描いているのもそうですし、彼らが人生の岐路に立たされる場面は、長回しと独特なカメラワークで捉えているのが印象的でした。そして所々で登場人物が観客にその時の背景を語りかける演出も面白味があり、監督の見せ方の巧さが感じられましたね。

くっついては離れたり、時には裏切りにも等しい行為もある。言い争いになったり、全てを投げ出そうとする時もある。

自分の仕事や親との関係。そして結婚相手や自分の子供との関係。考え方やすれ違いで様々な状況に立たされる4人。

その場その場で「おいおい何やってんの…」と思う時もあるし「そうだよな…」と共感する時もある。そこがまた作品にリアリティを持たせてくれるところ。

そして彼らが出会ってから40年後にはどんな景色が待っているのか。なかなか味わい深い余韻がありましたね。

勿論「あり得ねえ」と思うような事もあります。「それはねえよ」と突っ込みたくなる事もあります。それでも見終わった後の余韻はじっくり来るものがありました。

後悔のない人生を送っている人なんかいないし、むしろ後悔だらけの人が圧倒的に多いと思います。その傷も含めてそれが人生なんだと改めて実感させてくれた作品です。

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