茶一郎

ヴェノム:ザ・ラストダンスの茶一郎のレビュー・感想・評価

3.5
 大人な喉越しの映画。「ヴェノム」シリーズとしては見事な大団円だと感じた。ようやく作り手はエディとヴェノムがイチャイチャしているだけで映画になると気付いたようで、彼らのやり取りに極限まで焦点を当てているのも好感が持てる。
 物語は相変わらずのユルさで、減点法で鑑賞すれば酷い有様になりそうだが、こちとらシリーズにずっと付き合いSSUのユルさに慣れているので、加点法でしか観られない体に育てられてしまっているのだ。
 思えばSSUは「スパイダーマンとの恋愛」に似ていて、付き合うか付き合わないかの微妙な距離感を保ちつつ進んできた。成就した後を描く恋愛映画ほど観ていられないものはないが、これからも、このままの絶妙な距離感でシリーズを構成しても成立するものではないかとさえ思ってきた。ありがとう「ヴェノム」シリーズ。エディの新たな人生とSSUに幸あれ。【記録】
茶一郎

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