Cisaraghi

お熱いのがお好きのCisaraghiのネタバレレビュー・内容・結末

お熱いのがお好き(1959年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

久しぶりにマリリン・モンロー3。

随分久しぶりの再見で、前見た時のことはほとんど覚えてないけど、こんなに長い映画だったっけ?おかげで見ているこちら側が中弛みしてしまった。ワイルダーでもコメディで2時間超えはキツイ。というか、昔はワイルダーの映画はめちゃめちゃシャレてて面白いと思っていたのに、今見るとそこまでではないのはどうしてだろう問題…。後続者にとってのバイブルとなって、あらゆる美点を取り入れられ尽くしてしまったということ?

ン十年前に初めて見た時は、お色気ムンムン女優のイメージだったモンローが存外に可愛らしい人だったことを発見したが、今回はそこからさらに180度回転して、やはりとんでもなくエロティックだったことを再発見。この時トニー・カーティスとモンローは実際に長年に渡ってくっついたり離れたりの恋人関係にあったらしいことを後で知った。道理で、ラブシーンがお熱いのを通り越して生々しくすらあるはずだ…。最後は恋愛映画のように胸打たれてしまったのもそのせい?

モンロー、この時33歳。美しいけれど、もっとハツラツと若かった時に比べるとどこか身を持ち崩しているような雰囲気があって、それがオトコでいろいろと苦労を重ねてきたシュガー24歳という役柄に合ってはいるのだけど、この頃精神状態が不安定だったというエピソードの信憑性を窺わせもする。この時のモンローには既に暗い影が忍び寄っているような。お話も一応ハッピーエンドではあるけれど、この先もめでたしめでたし、とはならないような気がする。
 それにしても、あの胸がほとんど丸見えのようなスケスケ衣装はいくら何でも露骨で趣味が悪くないか?本人嫌じゃなかったのかな?と思ってしまう。今とは時代も違う。何だかそのあたりにも闇を感じるな…。

トニー・カーティス、軽すぎてかつてはその魅力がよくわからなかったような覚えがあるが、今見るとイッケメーン!そして美人!ただ、昔はゴツい男性が女装してるってだけでかなり受けたけど、女装してる人がそこまで珍しい時代ではなくなったし、安易に笑っていいものでもなくなったので、その分の面白さはなくなってるかも。

とはいえ、やっぱりコメディ。みんながやたらに走るところが好き。マリリンも走る!浜辺でボール遊びに興じるところは本当に無邪気で楽しそうで、脚がまたキレイなんだよねぇ…。Nobody is perfect except herですわ。オズグッド・フィールディング3世、どう見ても富豪には見えなくて笑った。
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