『 ぼくはぜったいに西田ひかる
さんとけっこんします。
五年一組 ほり みちとし 』
カンヌ脚本賞受賞の今一番の話題作
を夫婦で劇場鑑賞。
ある小学校内で起こった一連の事件
を当事者の母親、担任教師、子供達
の視点で描いてゆく。
人間の視野と認知の限界や我々が
いかに事実から目を塞がれる様な
噂や偏見や思い込みに包囲されて
暮らしているのかを再認識させる
ようなものがたり。
綺麗なピアノの音色に縁取られた
誤解と錯覚の螺旋に飲み込まれて
追い詰められていく登場人物たち。
予告編や序盤の登場場面でだれが
観てもサイテーの教師に見えてた
保利先生の視点で語られる物語が
味わい深いのだけど初登場時の彼
の非常識で不快なカンジは過剰な
演出に感じてしまったかも。
後半まで怪物のボス感すらあった
校長先生の意外な言動が湊クンの
心に微かな希望の光を灯す場面に
グッときましたねぇ。
お母さん役の安藤サクラさんは
本作でも素晴らしかったけれど
後半に見せ場があり闇の部分も
印象的に描かれていた校長先生
を演じた田中裕子さんのほうが
記憶に残りましたね。
今回も子役のおふたりの存在感
が素晴らしかった。
とくに柊木くんが幼いけれども
渚カヲル的な雰囲気でねぇ。
劇場鑑賞通算683本目