Harigane

怪物のHariganeのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

<あらすじ>
シングルマザーの麦野早織(安藤サクラ)は夫と死別し、一人息子の湊(黒川想矢)と平穏な日々を過ごしていた。
ある時、湊の様子に異変を感じた早織は湊から担任の保利(永山瑛太)から嫌がらせを受けていることを聞き、学校に抗議する。
学校の対応に納得出来ずにイライラを募らせる中、湊が姿を消してしまう・・・

<感想>
今作のキャッチフレーズ、
「怪物だ~れだ」
これが凄く気になっていました⚡️

是枝裕和(監督) ✖️ 坂本裕二(脚本) ✖️ 坂本龍一(音楽)
これ以上ないぐらいに最高の組合せ✨
期待を大きく膨らませながらの鑑賞でしたが、見事にその期待に応えてくれる素晴らしい作品でした😄

「羅生門」のような構成が好きな人はきっと今作もハマると思います🔥

◆第1章: 母親の視点
◆第2章: 担任の先生の視点
◆第3章: 子供たちの視点
この3部構成が見事で、物語が進んでいく中で感情を大きく揺さぶられました🌀

誰が正しいとかではないですが、やはり人というのはフィルターをかけてしまうと物事は一つにしか見えないんだなと🔍💦
『騒音おばさん』を題材にした「ミセス・ノイズィ」を観た時にも感じた事ですが、同じ出来事でも、どの視点で見るかによって印象はガラッと変わる。
今作を鑑賞して、それが恐ろしく感じてきました😨

脚本にも引き込まれましたが、豪華なキャストによる演技がまた素晴らしかったです💫
子供思いの母親を演じる安藤サクラ、そして子役の2人の演技が特に印象的で😳

担任の先生役の永山瑛太も、校長先生役の田中裕子のお2人も見事なまでに相手の感情を逆なでする演技を魅せてくれていました✨

詳しい内容はとても書けないですが、書き出したらキリがないぐらいに気になるシーンがたくさんありました。
多くの伏線を回収してくれますが、正解は明かされない。
この演出は観る人によって感じ方も解釈も大きく変わってきそうですね🤔

キャッチフレーズにある怪物とは、、、
これは見る視点によっては誰もが怪物と言えるし、誰にでも当てはまる事でした。
つまり、誰が怪物かということではなく、どの視点で見ているかが重要な事だと今作を観て感じました🎷

怪物とは当事者でなくて第三者であるという見方も出来ますね…😨

前半、中盤、そして終盤と、それぞれ違いはあれどもずっと胸が締め付けられるような感覚だったし、同時にどんどんと恐ろしくなってきました💧

1つ1つの場面に様々な解釈があり、それはどの視点に立っても決してスッキリするものではなく、むしろ余計に苦しくなってくるような展開でした😰

何かを感じずにはいられない、様々な感情が込み上げてきて…
感動というわけではないけれど、自然と涙がこぼれてきました🥲

ラストシーンは特に、、、😢
今思い出しても泣けてきます💦

これは劇場鑑賞出来て本当に良かったと思える素晴らしい映画でした♪
Harigane

Harigane