ラストシーン、坂本さんの音楽が流れ、綺麗な緑の中で、子供たちのはしゃぐ姿がとにかく楽しそうで、自然と涙が溢れ出た。子供たちは何になりたかったのか、何に生まれ変わりたかったのか、子供たちにとっての怪物とは何であったのか。今も心の中で色々な感情や風景が渦巻いてる。
怪物のイメージは大きくて怖くて恐れる存在。だけれど、誰しも自分を、あるいは誰かを守るために守り続けるために、誰かにとっての怪物になってしまうのかもしれない。登場人物の焦点の当てた方がある意味新鮮で、スッキリした内容だった。3章ともとても面白くて、名を連ねる俳優陣達の圧巻な演技、個人的にそれぞれ1番近かった年齢や立場が印象に残りやすいのではないかなと思う。
いや、でも田中裕子さん……凄かった……
偏見だとか、見えてるものが全てではないこと。多様性という言葉を沢山聞く時代に、多様性という言葉でまとめるのではなく"ひとりの人間"として受け入れて欲しい、受け入れなくちゃダメだ。それが小学高学年あたりの時は、恥ずかしさや群れから離れるのが怖かったりと、すごく難しかったなと私も思う。たった1つの言葉や行動がトラウマになったりもするし。とても理解し難い年頃だよなあと。そんな繊細な子供の姿を撮られるのが上手い監督と、坂元脚本、音楽、この御三方のタッグには痺れました。
感想をまとめるのが難しいがこの作品を観て、他人が、自分が思うより自分の世界は開けていて、自分をもっと大切に、信じて生きていきたいと強く思った。
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