わたぬき

すべての夜を思いだすのわたぬきのレビュー・感想・評価

すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)
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なんで団地が舞台の現代の映画は面白いものが多いんだろう、と思った時に、団地というコミュニティそのものが時代に逆らって争っているからなのだということは簡単に推測出来る。
個人の幸せが確立されている(ようにみえる)現代では人間がただ生きているだけでは人と人との間に物語は生まれづらく、酒でも飲んで脳を破壊しないとコミュニケーションもとれない
この映画に出てくる人は自分のやりたいこと、思いが分かっていて、どう行動しようかという意識があってコミュニケーションもとれていないようでとれている。回帰の世界で生きている。

LINEとかもおそらくやってない女性が友人との唯一の繋がりが断たれたあとで、見つめる先には、別の友情物語があって、なんかそこと繋がってるようにみえるし、「思い出す」って優しくて良い言葉だなあと思った

わたしたちの家は発想が面白くフックになっていたけど、そういうものがなくても充分面白かった
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