すとんこ

その夜の侍のすとんこのレビュー・感想・評価

その夜の侍(2012年製作の映画)
3.0
交通事故で妻を亡くした夫(=堺雅人)が加害者の男(=山田孝之)を五年間付け回すって話☆

夫も加害者の男もどちらも異常な人間として描かれていますが、いずれもタイプが違います。

夫サイドは、夜な夜な最後の奥さんからの伝言ボイスをヘビロテしながら奥さんの衣類(下着を含む)を匂ったり、執拗に加害者の男をストーキングしたりと、コミュ障よりな奇行が目立つタイプ。

加害者の男サイドは、人身事故を起こしても平気でその場を立ち去れる、他人に暴力を振るうことに全く抵抗感がない、全くこちらの話が通じない、自分の都合でしか思考が働かない狂人タイプ。

そんな二人がXデーに向けて交錯していくのですが、最終的に自分が一体何を観ていたのか分からなくなってしまうような結末を迎えます。

夫側の辛い辛い日常が描かれますが、周囲のズレた対応やリアクションがブラックな笑いを誘います。

シリアス・サスペンスだと思って開いた扉の先には、不条理コメディの部屋がありましたって感じた一本(* ̄ー ̄)☆
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