よか

ミケランジェロの暗号のよかのレビュー・感想・評価

ミケランジェロの暗号(2010年製作の映画)
2.8
字幕
裕福なユダヤ人画商の当主の息子ヴィクトル・カウフマンと、幼いころから一緒に育ったドイツ人家政婦の息子ルディ・スメカル。ルディは裕福なカウフマン家に嫉妬し、仲良くしながらもヴィクトルに劣等感を持っていた。そんな中で行われるミケランジェロの絵を巡った両者のドタバタ駆け引き。

絵と時代背景はあくまで舞台装置でメインは仲違いの方。
戦争映画のような沈痛さはなく、がっつり謎解きサスペンスでもない。寧ろコメディのようなフランクさがある。
ドイツ人側の狡猾さ、アホさが顕著なのでスカッとはするが、スカッとするために描かれる話にはなんか釈然としない感覚が付き纏う…!
とはいえこのくらいの軽快さで両者の関係が描かれる作品があってもいいのかもしれない。

二人が入れ替わっても気付かないところでんなアホな!と思いつつ、ハラハラはしてもシリアスにしすぎないのが巧妙だった。
ナチスSSとユダヤ人、立場は正反対でお互い蔑みや恨みを抱えながらもどこか憎悪には振り切れず、親友だった時間を忘れることはできない。思ってたより人間くさい話。
あとレナがいい女だった。
よか

よか