広島カップ

男はつらいよ 寅次郎かもめ歌の広島カップのレビュー・感想・評価

3.4
紅白にも出たことのある三人組女性アイドルで現役の人気グループといったら誰でしょうか?Perfumeかな?

Perfumeもいいですけど、昭和生まれで当時青春真っ只中だった私としては彼女達など問題にならないくらいキャンディーズのインパクトの方が強い。私よりももっと上の世代の方に言わせると「いや、俺の時代は断然"美空、雪村、江利の三人娘"だ!」となるかもしれません(揃って紅白出てないし)。
世代間格差とはそういうものです。

そんなキャンディーズの解散二年半後の伊藤蘭。さすがに歴代マドンナに比べると女優としての貫禄に見劣りがしてしまいます。
ですが懸命に北海道弁にチャレンジして普通の女の子の期間もそこそこに健気に女優という新しい分野に挑戦している感じがして好感が持てました。
公開当時の同時上映が『土佐の一本釣り』で田中好子の同じく初出演作品というのもファンを泣かせました。

北海道から東京に出てきたランちゃんが夜間学校に通うことになるのですが、寅がそこを気に入ってしまい授業前にクラスの皆んなを前に自身の昔話を披露して生徒の喝采を浴びるシーンがありますが、寅こそ人生の先生になるにふさわしい人物であることを見せてくれたシーンでした。寅よテキヤ稼業を辞めたら是非定時制高校の先生になるべし。
山田洋次の『学校』は本作から13年後の製作です。

奥尻島のスルメイカ工場で働いているおばちゃん役のあき竹城がスルメの様に抜群にいい味出していて彼女が出て来たラストシーンは短い時間でしたが彼女に目を持って行かれてしまいました。渥美清を食ってしまうなんて流石です。
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