くりふ

コカイン・ベアのくりふのレビュー・感想・評価

コカイン・ベア(2023年製作の映画)
3.5
【クロクマ酔わせてどうするつもり?】

アマプラ見放題にて。まさに、自然破壊を告発する映画でしたね。www

しかし、これだけ毒の効いた実話題材を、そこそこよいデキの笑える映画として、優等生的に収めちゃうことがむしろホラーだと思った。ホラーの源を笑って忘れさせちゃうホラー。

アノ親分は相応しい報いを受けるが、トカゲのしっぽが落ちたに過ぎず、汚染源は尽きないわけだから。

空から降ってきたコカインを子供が拾っちゃう…ほど、ヤク身近なアメリカならではのお笑い料理か。

お笑い仕立てにするなら、実物薬物との答え合わせをする教習ビデオみたいなん、同時配信すればオモロ学べるのに。子供がホントに粉末飲んだり顔に被ったり…するとどうなる?を実際に見せたりするヤツ。

1985年当時の実物コカイン・ベアは、ODな死体として見つかったそうだが、未発見の被害動物は他にもいたのだろうね。…実は人間もいたり?映画では、リングシリーズの貞子のようにクマキャラを立てているが、汚染源が眠る森…というテーマを立てて、原液を豊富に取り揃えておけばよかったのに。

そうすれば、ドラッグ恐怖を訴えるシリーズにできたのではと。リングシリーズは貞子キャラを切り出して恐怖を失ったが、その逆をやれば新たな鉱脈が見つかるのでは?…小さそうだけど。

エリ監督は、ピッチ・パーフェクトやチャリエンではランチメニューを作っていた印象だが、本作では、面白さにテーマが絡むようになって、監督として一段、のぼった感。この後も楽しみです。

キャストは適切でしたね。子役二人の達者さに感心したが、役者でもある監督の采配もよかったのかな。オールデン・エアエンライクにはニヤニヤした。やっぱこの人、ハン・ソロよりコッチでしょ!

<2024.8.1記>
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