アマプラにて。コレ何だろうと見てみたらどうもテレビ時代劇のようだ。サイズも4:3スタンダードだし。「素浪人罷り通る」という三船主演のドラマの番外編とのこと。
80年代の作品なので、当時の三船が60代だと思われる。黒澤映画に出ていた頃の30-40代を自身で焼き直したようなシリーズかな?と思った。
とはいえ、脚本が思いのほか良くって面白かった。
素浪人(三船)が旅先で握り飯を分けて貰った縁で老人と行動を共に。
さらに野党に襲われた男(財津一郎)を助け、これまた行きずりに。
荒廃した宿場町に着くと、金山で儲けた村は領主により金が横領されていた。
老人は横領を調査しに来て無実の罪で死んだ公儀検察役の父親。仇討ちに宿場町に来たので素浪人が手助けすることに。
財津・盗賊集団の頭領で死んだ検察役の元友人(峰岸徹)・悪領主とで隠された金の争奪戦となる。
要は典型的なお宝争奪戦なのだが、複数あるグループが複雑に絡み合い実に面白い。金にまつわる有象無象が乱立する構造が素晴らしい。
三船のキャラは完全に黒沢の用心棒だ。適当な名前を名乗る所などはまんまだ。三船に求められるのってやっぱりこのキャラなんだよね。老いても、デカくて迫力がある。
昔は良質なテレビ時代劇が作られていたんだなぁと改めて感嘆する。