『ふたりのベロニカ』の興奮冷めやらず、キェシロフスキ監督の過去作も遡っていきたい衝動に駆られております。
『デカローグ』の一編を劇映画にしたもので、衝撃的な題材と映像で展開する、タイトル通り殺人を描く映画です。
カメラにグリーンのフィルムを貼って撮ったというポーランドの寒々とした風景の恐ろしさ。
殺人と法というテーマを描き出すにあたって、イメージとして、緑。
キタノブルーならぬキェシロフスキグリーン。
近い映画としてふと思い出すのが『青春の殺人者』でした。
抑圧された若者と殺人シーンの異常なテンションが似ているものを感じさせます。
テーマへの深掘りとイメージの豊かさ。
しばらくキェシロフスキ監督熱が続きそうですね。