COZY922

風の谷のナウシカのCOZY922のレビュー・感想・評価

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
4.0
悠久の時の流れを感じさせるような久石譲の風の伝説のメロディーがたまらなく好きだ。荘厳で心が浄化されるような気持ちになる調べ。素晴らしい音楽がそれに調和する映像と出会ってできる世界観に魅了される。

3年ぶりくらいに観た。世界観はもとより、内容も観るほどに深くなる気がする。人間達が破壊した自然、ディストピアと化した世界でもなお支配欲や私利私欲に囚われる人間の業、自然(腐海)の自浄作用、慈しみの気持ち。いろんなものが詰まっている作品だ。

久しぶりに見ると、ナウシカがあまりにもいい子過ぎるとか、その年齢に似つかわしくない自己犠牲の精神が目についたりもしたけれど、ラストの大ババの台詞あたりからは そんなこともすべて忘れて感情的に引き込まれた。

何かを収束させたり解決しようとする時、どんな手段を講じるべきなのかをとても考えさせられる。攻撃的手段は怒りや憎悪や反撃を生む。それは相手が人間であっても自然であっても同じなのだと思う。一方、現実世界はそう簡単には行かず穏やかな解決策が望めない事態もあるだろう。尽きることのない永遠の課題。

たかがアニメされどアニメ。異質なもの、価値観の違う他者、脅威に見える自然に対し、たとえナウシカほどの慈愛は持てなくとも、もう一歩深く向き合い、もう一歩先を見て考えることを促される。

今回観て思った。やっぱり昔のジブリ、初期の宮崎駿作品のほうが好きだとあらためて実感。