山田洋次監督の描く「家族」シリーズの第1弾で、隠れた名作なので是非、見てほしい作品です。
1970年大阪万博が開催された年に作られた映画。
ちょうど高度成長期の時代に入った頃、長崎の小さな島で炭坑で生計を立てていた夫婦が、生活がだんだんと厳しくなっていく。
夫の知人が北海道にいて、酪農を夢見て北海道に向かう一家のロードムービーです。
まだ幼い長男と乳飲み子の娘、旦那のお爺ちゃん5人で、交通の便がまだ整備されていない中、長崎から北海道まで3000キロの無茶な旅の決行をします!
言葉少なげな中、発する言葉に重みがあるお爺ちゃんの笠智衆、小さな子供2人の面倒に追われながらの頑張り屋の倍賞千恵子、わがままな夫の井川比佐志。
旅の途中で、直面する困難。
映像を見ているだけでも映画とは思えないほど、苦労が伝わってくる山田洋次監督の演出のうまさ。
この家族が旅先で待ち受けている運命は
幸福か不幸か。。。
夫婦って喧嘩をしても支え合い、辛いことがあっても、それを乗り越えることでさらに絆が深まっていく。
価値観は変わっても、今も昔も夫婦のあり方は一緒だと思います。
この映画の中に、あるべき家族の形を見つけだすことが出来る映画です。