セッセエリボー

トレンケ・ラウケン Part1のセッセエリボーのレビュー・感想・評価

トレンケ・ラウケン Part1(2022年製作の映画)
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狐につままれたような映画。この時代に奇を衒わずにこんなにも独創的であることができるのか。すぐさま思い浮かぶ名前はヴァルダでありライカートながら、彼女たちが脱臼せしめた物語の欲望をシタレラは今まで誰も想像したことのない方向に果てしなく増殖させてみせる。
画面がワイドになってからのショットはどれも素晴らしく美しいし、首都から60kmという困難な撮影地を選んだ割にはそれ自体としては別にまったくフォトジェニックでもないトレンケラウケンの不思議建築の佇まいも印象に残る。ヤバすぎるサントラもクセになる。